みなさんは今どこの病院で働いていますか。
医局に所属して大学病院?それとも市中病院?
実は私は最初から医局に所属していません。
初期研修を終えた後、医局に入らず市中病院に就職しています。
一昔前だと考えられないよね
ちょっと前までは医局に入るのが当然の時代だったので、こういった働き方は比較的新しいです。
最近は医局に入らない医師も増えてきて「市中に就職したいのでアドバイスをもらえませんか?」といった相談を受けます。
- 医局に入りたくないから市中病院に就職したい
- 市中病院を探すときに気をつけることは?
- 抑えるべきポイント終えて!
こう言った声は非常に多いです
最近は医局フリーでも働きやすい環境なので市中病院に就職したい医師も増えていますね。
- 市中病院の就職を考える人へ
- 抑えるべきポイントを
- アドバイスとともに
解説していきます!
入局予定の人も市中に就職したい人も、とりあえず読んでみてね!
この記事を書いた人
医局に属さない働き方をするアラサー女医。医局を辞めたい若手医師のサポートを100件以上行ってきました!
この経験を活かして【医局の辞め方・バイトの始め方】をお伝えしていきます。
医局に入らない進路はこう!
抑えるべきポイントを紹介前に、私のこれまでの状況を整理しておきます。
- 麻酔科志望
- 地方から都内へ就職予定
- 専門医取得を目指したい
- 医局に入りたくない
私は地方で初期研修をしました。
その後、訳あって都内で後期研修先を探したのですが、まず第一に“できる限り医局に入りたくない!”と思っていました。
- 雑務嫌い
- 残業嫌い
- 最低限の努力で専門医を目指したい
- 医局人事で引っ越さなきゃいけないの嫌
- 自由が好き
諸々の性格を加味して、「絶対医局でやっていけない…」「なんとしてでも市中に就職したい!!」と強く思っていました。
合う合わないは人それぞれだけど、私は確実に市中向きだね!
こうしていきたい病院を探し、病院見学→就職という運びになりました。
今の心境はやはり市中病院に就職してよかったと思っています。
ですが市中就職は比較的新しい選択であり、「どうやって選べば良いのか知りたいよ!」って人も多いです。
今回は実際に市中に就職して感じた抑えるべきポイントを解説していきます。
市中就職で抑えるポイント4つ
①:重視するポイントに順位をつけよう
抑えるべきポイント1つ目は優先順位をつけることです。
考えてみてください。大学医局ってそんなに選択肢ないですよね。
どこの医局に入局しよう?
- 自分の出身校か
- 初期研修病院が関連している医局か
- 実家の近くの医局か
大体このくらいです。
それに対し市中病院は無数にあります。
その中から自分に合ったところを探すのは結構大変です。
だんだんどの病院が良いのかわからなくなってきちゃうよね
市中病院探しで迷子にならないために“何を求めて就職したいのか“、欲しい環境に優先順位を決めましょう。
ちなみに現在の職場を見つけるまでの私の求める優先条件はこんな感じでした。
- 都内
- 専門医の取得を目指せる
- 症例のバリエーションが豊富
- 先輩麻酔科医の人数が多い
- 残業が少ない
- 同じ科に同期がいる
- 土日休み
- 院内に職員食堂がある(できれば美味しい)
上から重視した順番です!
このように自分が求める病院像を書き出してみてください。
そうすると何を求めて病院を探せば良いかハッキリします。
もちろん全部叶えることは難しいので、書き出したら次に優先順位を決めましょう。
“ここは妥協できる”、”ここは譲れない”という条件を整理することで病院を絞りやすくなります。
最初にやっておこうね!
②:できれば診療科の多い病院を選ぼう
2つ目のポイントはできるだけ診療科の多い病院を選ぶことです。
初期研修の時期って興味もないような科をダラダラと回ってたじゃないですか。
後期研修は”自分で選択した科=興味のある科”を思いきり学べます。
立ってるだけの無意味なオペ見学とかしなくて良いのです。
さらに後期研修は様々なことを吸収できる期間です。
初期研修医よりも熱心に教えてもらえるし、自らどんどん経験を積めます。
医師人生の中でこんな時期ってあまりありません。
後期研修を終えると今度はオーベンクラスになり自分が教える立場になります。
自分でやりたいようにやれる時期って結構短いんだよね。
なので“専攻医=自分が吸収できる期間“はなるべく多くのことを学ぶのが良いでしょう。
経験値を上げるために、できれば診療科の多い病院がおすすめです。
診療科の多い病院は忙しいこともあります。
思いっきりハイポに働きたいって人は診療科の数は気にせず小さめの病院に行ったほうが良いでしょう。
そのほうが自分の時間を多く取れて、結果的に豊かな人生になります。
求めるものによって選ぶ病院は違うから①で決めた優先順位を重視してね!
③:クチコミもエージェントの力もどっちも借りよう
3つ目のポイントはクチコミもエージェントの力もどっちも借りようです。
病院に就職する時って誰かのクチコミや噂、ツテで探すことって多くないですか?
医療業界は狭いのでそういった生の声は非常に大事です。
特に先輩医師からの
- この病院はアットホームで良いよ
- 来年度から有名な先生が来るらしいよ
- ママに働きやすいように産休育休が取りやすいよ
こういった話はとっても参考になります。
ですが人のクチコミって数に限度がありますよね。
やはり全ての市中病院を網羅することは無理ですし、かなり主観が入ります。
なのでクチコミも参考にしつつ、転職エージェントさんの話も聞いてから決めると良いです。
専攻医を募集するような病院の情報は転職サイトにも掲載が少ないです。
ですがエージェントさんはかなりたくさんの病院の情報を持っています。
この病院考えているんですけど何か知ってますか?
実は離職者が多くてうちの転職サイトに相談に来る人が結構います
そこはママさんにも働きやすいホワイト病院ですよ!
週5勤務って書いてあるけど実は週1外勤に行けるみたいです。
こういった裏情報を聞けます。
結構参考になりますよ!
「転職サイトに載っていないことも相談して良いの?」と思うかもしれませんが大丈夫です。
こうやって繋がりを作っておいて、バイト先を探すときにまた斡旋して貰えばwin-winです。
うまいこと使って理想の市中病院探しをしよう!
④:長い目で見るならその後の進路確認
抑えるべきポイント4つ目は専攻医終了後の進路確認です。
まずは専門医取得を目指して働くことになると思いますが、その後の進路も大事です。
市中病院就職の場合は専門医取得までの期限付き雇用のことが多いです。
そのため専門医取得後にどういった進路選択をするのか考えておいた方が良いでしょう。
専門医取得後の進路
- そのまま後期研修をした病院に残る
- 大学院進学を考える
- 新しい病院を探す
いくつか選択肢はあります
基本的に医師免許を持っていれば就職に困ることはないですし、その頃には専門医も持っているので引くてあまたです。
ですがざっくりと「いざとなったらその病院に残れるのか?」「今いる専攻医の人たちはどういった進路をたどるのか?」知っておきましょう。
目先の病院だけじゃなく、大きな視点で探そう!
「働く先がない!」なんてことにならないためにも転職サイトに登録し、常にどこかの病院で雇ってもらえるようにしておくのも大事です。
自分の身は自分で守ろう!
医局からのスイッチングもよくある
意外かもしれませんが一度入局したものの、退局してやっぱ市中病院に行きますって人は結構多いです。
医局に入ったけど
- 雑務が多すぎる
- やりたい症例がまわってこない
- 大学の給料が低すぎる
- 人間関係に疲れた
こういった理由で市中に来るひとはたくさんいます。
私の病院にも年に3〜4人はいますね。
結構多い!
やっぱり大学医局って(もちろん良いところもたくさんあるけど)結構大変なことも多いんですよね。
上からの圧力も含め…
自分じゃどうにもならないことも多いです。
市中へのスイッチングは珍しくないし、結構暖かく受け入れてもらえます!
辛くなったら市中へ行くこともできると思えば気が楽になりますね。
麻酔科だからでしょって思うかもしれませんが外科や内科にもたくさんいます。
私の病院で退局→市中に来たのは
- 麻酔科
- 外科
- 産婦人
- 皮膚科
の人たちです。
思っているより気軽に変わって良いと思うよ
まとめ
市中病院就職のポイントを解説しました。
- 重視するポイントに優先順位をつける
- できれば診療科の多い病院にする
- 口コミもエージェントも両方使う
- その後の進路も考えておく
そして医局からのスイッチングもあり!
自分の好きなように働けると良いですよね。
市中就職は比較的新しい働き方ですが、自分が市中向きなのであればとってもお勧めです。
QOLもやりたいことも自分で自由に選択できるので、本当に“ストレスフリー“に働けます。
市中就職を考えている人は参考にしてみてくださいね!
ご相談やお仕事の依頼も受け付けています。
お問い合わせからどうぞ!