医師医局を辞めたいけれど専門医持ってない…



専門医を取得するまでは我慢した方が良い?
『医局を辞めたいと思っても、専門医を持っていないから辞めにくい…』という医師が多いです。
確かに資格を取る前に辞めて大丈夫なのかな、と不安に思いますよね。
以前は
『医局を辞めるなんて言語道断!専門医もなしにどうやってこれから生きていくの!?』
という意見が根強かったです。
ところが最近は専門医の取得前に医局を辞める人も増えてきました。
徐々に医局に縛られることのない自由な働き方が浸透しています!
今回は
専門医取得前に医局を辞めたい人の人生戦略
解説します!
この記事を書いた人


医局に属さない働き方をするアラサー女医。医局を辞めたい若手医師のサポートを100件以上行ってきました!
この経験を活かして【医局の辞め方・バイトの始め方】をお伝えしていきます。
医局辞めたいけれど専門医持ってない…
医局を辞めたい理由は人それぞれです。
【よくある辞めたい理由】
- 理不尽な人事異動が大変
- 激務で疲弊してしまう
- 年収が低い
- 人間関係が辛い
医局関連の悩みは尽きませんね。
でもこれって専門医を取得すれば解決するのでしょうか?
むしろ専門医を取得するまで待つ必要があるのでしょうか?
貴重な時間を嫌なことに費やす必要はない
専門医の取得に必要な期間は早くて3年、長いと5年以上かかります。
ということは専門医取得前に辞めたいと考える年齢は27〜33歳です。
“若手”と言われるこの時期は、どんなことにも挑戦でき、なんでも吸収できます。
とっても貴重な時期です。
その時間をストレスフルな環境で過ごすのってもったいないと思いませんか?
さらに、この年齢はプライベートも充実します。
結婚や出産、将来設計、人生選択…
このような重要な時期に煩わしい悩みで人生の時間を無駄にする必要は全くありません!
医局を辞めても専門医の取得は目指せる
もちろん専門医資格を取りたい気持ちはよくわかります。



目指す人が多いもんね
実は専門医の取得方法は2種類あります。
- 大学病院の専門医プログラムに所属する
- 市中病院の専門医プログラムに所属する
①の大学病院の専門医プログラムな医局員向けですが、②の市中病院では医局フリーで所属することができます。



私も②で専門医を目指しているよ
市中病院のプログラムを利用すれば、医局に所属しなくても専門医は取れます。
つまり『医局を辞めたら専門医を取れないぞ!』という脅し文句に屈する必要はないのです。
▼私が市中病院のプログラムを探したやり方はこの記事で紹介しています。





参考にしてね
以上をふまえて、専門医取得前に医局を辞めた後のキャリアプランも見て行きましょう!
専門医取得前に医局を辞めた後のキャリアプラン3つ
①医局の専門医プログラムに籍を残し専門医を目指す
医局を辞めると、基本的に大学病院(医局)の専門医プログラムを抜けることになります。
そのため別の新たな専門医プログラムに入る必要があります。
ところが医局によっては辞めた後も専門医プログラムに籍を残してくれる場合があるのです。
なのでまずは専門医プログラムに籍を残したまま退局できないか交渉してみましょう!
【大学側も離脱者を出したくない】
なぜ退局しても専門医プログラムに籍を残してくれる場合があるのか?
それはできるだけプログラム離脱者を出したくないからです。
プログラム離脱者が多いということは『うちの医局はブラックで働きにくい環境です』と言っているようなものです。
とても不名誉ですね。
さらに離脱者が続けば来年度からシーリング(専攻医採用の枠を減らされてしまう)の対象となる可能性すらあります…
こういった裏事情があり、大学もこっそり籍を残してくれるのです!
専門医プログラムを維持したまま働くことができれば遅れを取らずに専門医を取得できます。
過去に籍を残したまま医局を辞められた例があるので、諦めずに交渉してみましょう!



とりあえず相談してみるのが大事!
②専門医プログラムを変えて専門医を目指す
『退局時に医局の専門医プログラムも抜けてね。』と言われたら新しい専門医プログラムを探しましょう。
新しい就職先を検索するときに、その病院で専門医プログラムを持っていないか確認するのがおすすめです。
実は比較的大きい&人気の市中病院でも専門医プログラムが空いていることがあります。
諦めずに探すと案外見つかりますよ!
専門医プログラムの空いている病院を見つけられたらその病院へ就職し、専門医取得を目指します。



でも専門医プログラムを乗り換えると資格取得が遅れちゃうんじゃない?
確かにその場合もあります。
ですが科によっては勤続年数を維持したままプログラムを乗り換えられます。
そうすれば遅れることなく専門医を取得できますね!
各科の専門医プログラムの要件を確認し、勤続年数を維持できないか確認してみましょう!
わからない場合は学会や専門医機構に問い合わせると回答してくれます。



私の麻酔科の先輩は後期研修医3年目でプログラム移行をしたけど、問題なくストレートで専門医を取得できたよ!
③専門医資格の要らない仕事を探す
医師の仕事をするのに専門医は必須ではありません。
- 健診
- 脱毛カウンセリング
- AGA問診
- 美容皮膚科
- 寝当直…
転職サイトで検索すればいくらでも出てきますよ。



そういう仕事があるのはわかっているけど、自分はできれば元の診療科の仕事がしたい…
この気持ちもわかります。
健診や美容バイトにシフトするのは気が引ける人も多いですよね。
転職サイトを見れば週4〜5、常勤、老健病院、年収2,000万円〜みたいな求人はたくさんあります。医師免許を持っている以上、条件を下げれば働く場所はあることも知っているはずです。
でも、流石に専門医前の年齢で老健病院に収まりたいわけではないですよね。
できることならそれなりに自分の科を学び、同年代と同じくらいの手技や知識を身につけたいはずです。
そんな場合も大丈夫。
転職エージェントに相談すると意外にも
- 専門医資格がなくても内科医として働けます
- 専門医資格の有無を問わず麻酔科医を募集!
という求人がたくさんあります。
想像している以上に募集があるので、諦めずに探すことが大事です。



意外と専門医資格がなくとも働けるんだよ!
もちろん専門医資格は持っているに越したことはないけど、取得&維持が難しい場合も多いので、なくてもそこまで心配しなくて良いでしょう。
情報収集はしておいた方が良い
医局を辞めても働けるし、専門医がなくてもできる仕事はたくさんあります。
だからと言って楽観的に捉えるのではなく、情報収集はしておくべきです。
当然ですが、常に最高の転職先が用意されているなんてことはなく、ある程度自分で探していく必要があります。
幸いなことに今は転職サイトで様々な募集が見られるので、とりあえずは登録してパラパラと眺めておくのが良いでしょう。
【とりあえず登録だけ】いざとなったら相談しやすいサイト
いざ医局を辞めたい、新しい病院を探したい、と思った時に探せるサイトを紹介します。
多くの場合、登録した途端「転職の条件は?」「面談しませんか?」と立て続けに連絡が来てしまいますが、ここで紹介するサイトは一旦登録だけでも大丈夫です。



情報は武器だよ!自分の身を守るためにも登録していつでも相談できるようにしておこう!
医師転職ドットコム


専門医取得前でも働ける病院について相談しやすいのが医師転職ドットコム。
常勤の求人がたくさん載っているからこそ若手のうちから応募できる病院も紹介してくれます。
エージェントが細かくヒアリングもしてくれるので押し付けがましい感じもなく好印象です。
\ 専門医取得前でも相談OK /
マイナビDOCTOR


転職といえば、のマイナビ。大手なので扱っている病院数も紹介のクオリティも高いです。
実際に病院を変わるかどうか悩んでいる段階から話を聞いてもらうことが可能です。
これからの将来に不安がある、どんな病院が自分に合っているのかわからないなど路頭に迷っている段階でも優しく相談にのってもらえますよ。
\ 大手のマイナビが優しくサポート /
エムスリーキャリア


多くの医師が登録しているm3.comのエムスリーキャリアです。
様々な勤務形態や専門医なしでも働ける医療機関の紹介に長けています。
話を聞いてほしい、参考になる意見が欲しいなど、転職にまつわるアドバイスを求めることも可能です。
\医師が選ぶ信頼ある転職サイト/
今は医局に縛られずに働ける時代
以前は医局の力が強く、医局に属さないことはアウトローとされた時代がありました。
ところが現在は医局に縛られることなく働ける時代へ変わりました。
人間関係の煩わしさから解放され、勤務地も自由に選べます。
医局を辞めたいと思っているのに、専門医を取得していないことが気がかりで悩むのは非常にもったいないです。
貴重な時間を無駄にしないようにしたいですね。




専門医取得前でも医局は辞められる
専門医取得前に医局を辞めたい場合のキャリアプランを解説しました。
以前は医局を辞める選択肢すらなかったのに対し、現在は割とよくあることです。
医局を辞めた後も専門医取得は十分に目指せるし、専門医資格を持たない働き方もたくさんあります。
働き方を選べる、良い時代になったなと思います。
医局で辛い思いをするよりも、勇気を出して新しい道を歩みませんか?
大きな一歩を踏み出せば、その後は気持ちが軽くなりますよ!
勇気を振り絞って、自分の人生を大切にしてください。
この記事が迷っている方・悩んでいる方の参考になれば幸いです。



応援しています!
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