医局を辞めたい…
でも辞めると嫌がらせやいじめにあうかも…
医局に所属していると、誰もが一度は医局を辞めるべきか悩んだことがあるはずです。
しかし、医局を辞める時に揉めたり、引き止めにあったりするのではないかと心配ですよね。
実際、医局を辞めた場合の嫌がらせやいじめは本当にあるのでしょうか。
医局に所属し続けるか、迷っている人は参考にしてみてくださいね。
\退局しても後悔しないようにしよう/
医局を辞める時の嫌がらせは?いじめはあるの?
医局を辞める時、嫌がらせやいじめは起きているのでしょうか。
詳しく解説していきます
昔から嫌がらせやいじめはある!
昔から、医局を辞める時の嫌がらせやいじめは本当にあります。
なぜなら、医局は医局員の数を減らしたくないからです。
悲しいことに、医局員は兵隊のようなもの…。兵隊の人数が減ると医局勢力の減退に直結していきます。
医局員が多くいれば、それだけたくさんの医師を関連病院に送れますよね。関連病院を増やしていくことも可能です。したがって、どの医局も医局員を減らしたくはありません。
多少、嫌がらせやいじめのような卑劣な方法を使ってでも、医局に残るよう促します。
医局を辞めるとき嫌がらせやいじめに合う?典型例8つ
嫌がらせやいじめは、「辞める」と伝えた時から始まるわけではありません。
医局内では慢性的に、嫌がらせやいじめが起きているのです。
1つずつ解説していきます
厳しすぎる指導や圧力
指導や圧力が厳しすぎる医局もあります。
昭和的な風潮が残る医局では、上級医による厳しい指導はよくある話。
「何時間かかってオペしているの?」「そんなことも分からないのか!」と、嫌味な圧力をかけられたり、長時間に渡って怒鳴られたりする場面も。
上級医には親方気質の人も多いので、本人は熱い指導のつもりかもしれません。しかし上級医に悪気がなくても、パワーハラスメントに相当するのが令和の時代です。
厚生労働省の指針では、職場でのパワーハラスメントを以下のように定義しています。
職場のパワーハラスメントとは
- 優越的な関係を背景とした言動
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
- 労働者の就業環境が害されるもの
①から③までの3つの要素を全て満たすもの
さらに、職場におけるパワーハラスメントの精神的な攻撃の例を以下のように挙げています。
精神的な攻撃に該当すると考える例
- 業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行うこと
- 他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行うこと
常習的に厳しい指導があると、医局員は心身ともに疲弊していきます。
サービス残業は当たり前の自己研鑽
医師の世界では、サービス残業は自己研鑽と捉えるのが当然です。医師の仕事は診察だけではありません。
医師が勤務時間外に行う業務
- カルテの記載、紹介状の作成
- 学会発表・論文投稿
- 臨床研究
- 勉強会・研修会への出席
- 研修医・レジデントへの指導
全て医師の業務に関係していますが、勤務時間外に行っても残業代は出ません。
その上、「俺たちの時代だって、残業代なんて貰わなかった!」「最近の若手医師はすぐに帰りたがる」などと小言を言われる始末。たとえ研修医であっても、勤務医は残業代をもらう権利があるはずです。
また、働き方改革関連法によって残業の上限も決まっています。
労働基準法が定める労働時間・休憩・休日規定
- 時間:1日8時間、1週間に40時間以下
- 休憩:6時間労働につき45分以上
(8時間以上労働する時は60分以上) - 休日:毎週1日か、4週間で4日以上
残業代を支払わずに長時間の残業を強いるのは違法です。
いじめではなく、もはや違法!
上級医や指導医が帰るまで帰れない風潮
医局には上級医や指導医が帰るまで、若手医師が先に帰りにくい風潮があります。
一般企業であれば、自分の仕事が終われば帰宅できますよね。医局に所属している場合、診察が早く終わったとしても、上級医が残っていれば先に帰るのは許されません。
勤続年数が長い医師には「オーベンの手技を最後まで見るのは当然」と考える人も多くいます。若手医師が帰りたくても帰れない、独特の雰囲気が存在します。
医療の現場というよりも、まるでブラック企業のようです。
忘年会や研修医の勧誘など医局行事の強制
忘年会や研修医の勧誘飲みなどの医局行事には、必ず参加しなければなりません。
参加を強いられるどころか、幹事を任されることも。上級医たちのスケジュール合わせや、お店の予約などの雑用も若手医師の仕事です。
スケジュールが合わないからといって、土日に開催されることもしばしば。診察が長引いて疲れているような日でも参加せざるを得ない雰囲気があります。
どんなに効率化して時間内に業務を終わらせたとしても、プライベートが犠牲になっていってしまうのです。若手医師本人の気持ちだけではどうしようもありません。
学会発表や論文執筆の強要
めずらしい症例や疾患・治療などがあると、指導医が学会発表や論文執筆をしようと言い出します。
指導医に悪気は全くありません。むしろ指導のため、若手医師の実績づくりのため、善意で言っています。
もちろん、自分がやりたいのであればありがたい話です。
しかし、パワーポイントのスライドや抄録の作成、症例をまとめて論文を執筆するには時間と労力がかかります。
◎学会発表のための事前準備(一例)
- 必要書類を集める
- 画像やデータの使用申請
- 症例データの照合
- パワポのスライド作成
- 内容のインプット
- 発表の予行練習
- 指導医から随時添削を受ける
業務時間内では到底完成しません。
時間外労働のプライベートな時間を削って準備していくことになります。
本当はやりたくないんだよな…
上級医に言われると断りにくいので、私生活を犠牲にして渋々取り組む人が多いのが現状です。
女医に対してキツくあたる
いまだに、女性医師に対してキツくあたる医局もあります。
未婚であれば、「どうせいつか辞めるだろう」「育児・出産で現場を離れるから、上達しても仕方がない」と、難しい症例や希少疾患を任せてもらえません。
結婚し、出産したあとは「育休から復帰しないんじゃない」「残業できないんだから、この症例は任せられないよ」など、仕事を制限されるケースも。
悲しいですが、中には女性医師自体お断り傾向の病院もあります。
もちろん、女医だからという理由での差別は許されません。男女雇用機会均等法によって、採用やその他雇用機会について、性別の差別は禁止されています。
ただ、実臨床では明らかに不利です。
本来ならば訴えてもいいところですが、それもなかなか厳しい現実があります。
医局人事で地方や遠方に飛ばされる
医局人事で地方や遠方に飛ばされることもあります。
ただし、本来の医局人事は臨床経験を積んだり、複数の施設で治療法を身につけるために必要とされています。
医局人事が必要な理由
- 医局員に平等な症例経験をさせるため
- 地方医療を経験させるため
- 複数の施設のやり方を経験させるため
医局人事は医師自身のキャリアアップのためにも重要な役割を果たしているのです。
しかし、本人の意向を無視し、医局内の政治や勢力争い・抗争に巻き込まれて飛ばされることは実際にあります。一部の医師にだけ、不適切な人事異動がある医局は注意が必要です。
嫌がらせで左遷している可能性があります。
土日も病院に来るのが当たり前の雰囲気
医局内では、土日でも患者さんの診察に行くのが当然の雰囲気があります。
「持ち患者がどうなっているか心配じゃないの?」「自分の患者なんだから責任を持って診なよ。」と言われてしまうことも…。
労働基準法では毎週1日の休日か、4週間で4日の休日を定めています。
休日労働するためには時間外労働協定を結んでいることが前提です。
さらに、休日労働が行われた場合は割増賃金が支払われなければなりません。これを「勉強のため」に自己研鑽させるのは完全に時代錯誤。
休日の診察を強いるのは、嫌がらせの域を超えています。
たとえ患者さんが心配で自主的に診に行く場合でも、時間外手当は請求可能です。
医局を辞める嫌がらせやいじめの対処法は?
医局内で嫌がらせやいじめを受けたら、どう対処すればよいのでしょうか。
焦らなくても大丈夫!
冷静に対応しましょう。
そういうものだと割り切って気にしない
そういうものだと割り切って気にしないというのも、ひとつの対処法です。
自分が嫌がらせや冷遇を受けていると感じた時は割り切ってしまいましょう。
いつの時代も、パワハラ気質の上級医や高圧的な指導医はいます。上級医の嫌味や怒声、冷遇にその都度落ち込んでいると、心が疲れてしまうかもしれません。
「はいはいそうですか。」「あなたはそう思うのですね。」言葉には出さなくとも、心の中で受け流すだけで気持ちが変わってきます。嫌がらせやいじめ、嫌味や小言に関しては全てスルーでOK。
真に受ける必要は全くないのです。
これからも医局で経験を積んでいきたいのなら、スルースキルを身に着けていて損はありません。
指導医や上級医を変えてもらう
指導医や上級医を変えてもらうことを検討してください。
医師としての臨床経験を積むために医局に所属しているのではありませんか?嫌がらせやいじめで心身を憔悴させるのは、時間の無駄です。
嫌な人とは同じ研修に入らないなど、避けていきましょう。仕事上の会話だけ行い、距離を置くことをおすすめします。
もしもオーベンの医師から冷遇を受けているのなら、変更をお願いしてもかまいません。部長や医局長に伝えれば、変えてもらえます。
無理して耐えずに、変更をお願いしてみましょう。
思い切って医局を辞めたり職場を変える
思い切って医局を辞めたり、職場を変えてみたりするのも良いですね。
嫌がらせやいじめが悪質で卑怯な行為なのは間違いありません。しかし、理不尽が過ぎて自分ではどうしようもできないこともあるのです。
自分の精神をすり減らして医局にとどまるよりも、転職を選びましょう。嫌がらせやいじめから最速で逃れるために、環境を変えるのもひとつの手段です。
医局を辞める嫌がらせから逃れるなら転職サイトを頼るのもあり!
嫌がらせやいじめから逃れるためには、転職サイトを頼るのもありです。
医局の雰囲気を変えたり、いじめを根治させたりするには大変な労力がかかります。医局内で下手に動かずに、転職エージェントに相談してみてはいかがですか?
いつ辞めても大丈夫だという安心感が得られます。医局を辞めたいと感じたら、早い段階で転職サイトに登録しておきましょう。
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その理由は求人数がダントツ多いから。
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エージェントさんの質も高く、とても親身になって相談にのってくれます。
ここだけの話、他の転職サイトでは断られてしまうような相談にも親身になってのってくれます。
相当難しい条件の転職や相当医局をやめにくい状況でも大変頼りになりますよ。
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【まとめ】医局の嫌がらせやいじめは我慢せず逃れよう
医局内で起きる揉め事の典型例と対処法を紹介しました。
- 医局を辞める時の嫌がらせは本当にある
- 嫌がらせやいじめは気にしないと割り切るか、逃れる
- 転職サイトに登録して心のゆとりを持つ
医局で経験を積んでいきたい人はスルースキルを駆使し、嫌な人と極力関わらないようにしましょう。
しかし、最速で解決させる方法は、我慢せずに逃れることです。
医師が求められている場所はたくさんあります。
自分に合った職場で経験を積むのも賢い判断ですよね。