ICLって近視に悩む人にとって、すごく魅力的な手術ですよね。
ICLとは眼内コンタクトレンズのことで、従来のレーシック術と違い、角膜は削らずにレンズを挿入することで視力を矯正する治療法です。
強度近視も矯正できる上、不具合が生じた場合にはレンズを取り出すこともできる画期的な治療法、、なのですが…
本当に安全なの?
費用がすごく高そう…
ICLを受けて後悔したくない!
そう考える人が多いです。
そんなあなたのために
医師である私が『ICL手術を受けた感想や費用、後悔しているポイント』
公開します!
医師自身がICLを受けた体験記は貴重だよ
ICLで後悔したくない人は、ぜひ参考にしてみてください。
ICLを決意した理由
とにかく不便な生活を変えたかった
- 中学生の頃から眼鏡
- 視力は0.08
- コンタクトも-5.5で右目は乱視あり
全然見えない!!!
こんな状況だったので常にメガネは手放せないし、日常生活にもコンタクトが必須でした。
正直、めちゃくちゃ不便を感じていました。
- メガネは鼻パッドの跡がつく
- コンタクトは装着したまま寝落ちると地獄
- 目にゴミが入っても地獄
何より、メガネ・コンタクトがない時に地震や災害に遭ったらどうしよう…
ものすごく嫌だったんですよね泣
どうにもこうにも現状を変えたくて色々悩んだ結果、ICLを受ける決断をしました!
サラッと書いてるけど相当悩んだから、手術を受けるまで4年くらい考えてたよ
ICLの費用は?
ズバリ、73万円!
かかった費用は73万円です。
割と良い値段しますよね。
ただ、私が通ったクリニックは術前検査・手術費用・術後検査も全て含まれているので、これ以上のお金はかかっていません。
厳密には
- ホールICL68万円+右乱視で5万円追加
乱視がない場合よりも高くなっています
なので乱視もなく普通にICLを受けるだけだったら68万円です。
それでも標準的な価格より高いですが、高くてもこのクリニックにした理由は後ほど説明します。
余談ですがこれだけ高額の費用を払うって経験したことがなかったので、お会計の時はさすがにビビりました…。
医療費控除でお金が返ってくる
ICLの治療費は自由診療なので保険は効きません。
ただし”医療費控除”という制度の対象になります!
医療費控除とは1年間の医療費に応じて、納める税金を減らす制度です。
つまり所得税+住民税が安くなります!
ざっくり計算すると私の場合20万円ほど安くなりました。
20万円返ってくるのってすごい!
医療費控除の利用には確定申告をする必要があるので忘れずにやりましょう!
ICLを受けた感想
本当に受けてよかった
正直、この感想に尽きます。
手術の翌朝、目を開けて天井がくっきり見える感動は何にも変え難いです。
見える…!
見える!!!
メガネもコンタクトもしてないのに見える!!!
【天井が見えるイメージ】
心から、感動しました。
自分の目で見えてる!
くっきり見える世界はこんなにもクリアだったんだ!!
そう思って、めちゃくちゃ嬉しかったです。
ちなみに、その後も視力低下はなく順調に経過しています。
『受けてよかったなあ〜』と思う反面、医師だからこそ伝えられる注意点も書いておきます。
ICLクリニックを選ぶ時の注意点3つ
①症例数が多いクリニックを選ぶ
健康な眼にメスを入れる以上、絶対に失敗されたくないですよね。
私の場合、とにかく安全に執刀してくれそうなクリニックを探しました。
選ぶ基準は症例数です。
やっぱり症例数の多いクリニックは実績もあるし、対応にも慣れています。
各クリニックのHPに症例数が掲載されているので片っ端から比較して、症例数が多いところを絞りました。
②資格を持っている執刀医を選ぶ
執刀医の先生の持つ資格にも注目しました。
- 眼科専門医
- 眼科指導医
- ICL関係の資格(ICL認定医やICL指導医)
- その他、各種認定医や指導医の資格
眼科専門医や指導医の資格は一定期間診療に従事し、試験に合格した医師でないと取得できません。
つまり、その資格を持っていれば眼科診療において一定以上の実績があると言えます。
執刀医の腕が大事なので資格を重視して選びました。
③アフターケアが充実しているクリニックを選ぶ
『手術を受けて終わり!』ではなく、重要なのは”その後”です。
手術を受けた後も感染症や白内障・緑内障など各種眼科疾患になる可能性もゼロとは言えません。
その対応もしてもらえるのか、術後の定期検診はあるか確認しておきましょう。
私はしっかり経過を見てもらいたかったので、術後検診が3年あるところを選びました。
費用は高かったけど満足
注意点の①、②、③全てを満たしているクリニックを選んだので費用は高くなりました。
でも満足しています。
やっぱり体に関することでケチって何かあったら嫌だし、後悔したくないですよね。
なので多少高くても、必ず納得して受けられるようなクリニックを選ぶべきでしょう。
自分の体は大事だよ
ICLで後悔していること3つ
術後もしっかり見えて、めちゃくちゃ満足しているので手術を受けたこと自体は何の後悔もありません。
むしろもっと早く受ければよかったと思うくらいです。
でも手術前後の出来事で後悔していることがあるので伝えておきます。
①当日予定を入れてしまった
ICLを受ける当日は予定を入れてはいけません。
クリニックからも『予定入れないでね!』と言われていたのに、おバカな私は『手術朝だし、夕方なら良いっしょ?』と思って美容院を予約していました。
…案の定無理でした(美容師さんキャンセルしてごめんなさい。。_| ̄|○)
目が充血・出血しているってことはほぼないけど、そもそも手術直後はよく見えないし、メンタル的にも放心状態なんですよね…
『あ…私、ついにICL受けたんだ…』と、心ここにあらず…。
到底、何かをする気は起きませんでした。
完全に私が悪いです。
本当にすみませんでした!!_| ̄|○
②翌日のスケジュールを調整すればよかった
手術翌日は視界もクリアではっきり見えますが、術後の目薬をさしまくる必要があります。
3種類の目薬を1日4回とか!
なので重要な仕事は絶対に入れないほうが良いです。
私は普通に仕事行けたけど、合間に目薬をさすのが大変でした。
できれば翌日が休日or仕事を休みにするのが良いでしょう。
③最後まで気を抜くんじゃなかった
手術を受ける前は本当に怖くて…
『痛かったらどうしよう…もしかして目にメスが近づいてくるのが見えるの???』
めちゃくちゃビビっていたのですが、実際は痛みもないしメスが近づいて来るのも見えませんでした。
ライトに照らされるからすごく眩しいけど、痛みは全くない!!
『終わったよー』と言われて『あれ?もう終わり?』と気を抜いた瞬間…
ビリっっっ…!!
目の周りを覆っていたテープを剥がされました。
これが一番痛かった泣
というか、もう手術が終わったと言われて油断してた…
このテープを剥がされる瞬間が結構痛いので、最後まで気を抜かない方が良いです!!
反面教師にしてね
ICL後の生活はびっくりするくらい快適
個人的感想で言えば、生活はびっくりするくらい快適になりました。
メガネがずれるとか、コンタクトで目がしょぼしょぼするとか…全くない!!
光がキラキラするような、いわゆるハローグレアは見えるけど気にならないレベルです。
なので本当にICLを受けてよかったし、決断できた自分を誇りに思います。
ICLまとめ
ICLを受けた感想を公開しました。
不安も多かったけど、調べて調べて調べ尽くして納得した結果、手術を受けられてよかったです。
もちろん否定的な意見はあるだろうし、絶対にこの先も今の視力が続いている保証はありません。
それでも今ここまでの視力が出せることにとても満足しているし、この記事がICLを考えている人の参考になれば良いなと思います。
体に関することだから安易に決めない方が良いけど、もし迷っている人の一助になれたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あくまで私という1人の医師の感想です。
手術決定の際は眼科専門医をはじめ、多くの医師の意見を聞くことをおすすめします。