医師死亡確認てどうやったらいいの?



正式に習ったことがないから急に言われたら困る!
病棟当番や当直中に「死亡確認に来てください!」なんてcallされることもしばしば。
そんな時に「自信ない…」「今更聞けない…」と不安になりたくないですよね。
しかも、ご家族にとっては一生に一度の大事な場面。
医師の振る舞いはご家族の記憶にずっと残ります。だからこそ死亡確認の手順をあらかじめ知っておくべきです。
- 死亡確認の前の準備
- 死亡確認の手順
- ご家族への言葉
- 死亡診断書の書き方
死亡確認前にまず準備
PHSで「死亡確認に来てください」と言われても、いきなり病室に行くのはNG!
責任重大な仕事だからこそ、しっかり準備をしてから向かいましょう。
まずカルテと看護師さんに確認
病室に行く前に、まずはカルテで患者さんのことを確認します。
- 入院してからの経過
- 死因になる病気
- DNRかどうか
- 予期された死か、思いがけない急変か
- ご家族が来ているか、誰が来ているか
カルテ上でわからないことは受け持ちの看護師さんに聞いて確認しましょう!
思いがけない急変だった場合は主治医や上級医に一報入れてから動くと安心です。
持ち物と身だしなみを整える
死亡確認に持っていくものは3つです。
- 聴診器
- ペンライト
- 腕時計
特に死亡時刻を確認するのに腕時計は必須です。



スマホやPHSで見るのは印象悪いよ
ペンライトはナースステーションでも借りられるので持っていない場合は借りてから行きましょう。
身だしなみも大切です。夜中に起こされてもボサボサの髪の毛とヨレヨレの白衣で行くのは避けた方がいいです。
一旦鏡を見て直し、襟を整えてから行きましょう。
ご家族が揃ったのを確認して病室へ
ご家族が病院に向かっている途中なら、到着を待ってから死亡確認します。
ご家族が着く前に確認してしまうと、トラブルになることも…
確実に揃ったのを確認して病室に向かいましょう!
死亡確認の手順
死亡確認は5つのステップ
病室に行きご家族の前でいよいよ死亡確認です。
病室に入ったらまずご家族に名乗ります。
主治医ではなく当直医の場合、その旨も伝えましょう。



当直医の〇〇です。診察をさせていただきます。
聴診器を胸に当てて、呼吸音が聞こえないことを確認しましょう。
先ほどの聴診の際に心音が聞こえないことも確認します。
あわせて脈が触れないことも、モニターがついていれば波形がフラットになっていることも確認しましょう。
瞳孔にライトを当てて対光反射の消失を確認します。
忘れずに両目とも行いましょう。
腕時計で時刻を確かめます。モニターが付いていればモニターの時刻でもOKです。
時刻を確かめたら、ご家族のほうを向いて、ゆっくりはっきりお伝えします。
心音停止、呼吸音停止、対光反射の消失を確認しました。
これを持ちましてお亡くなりの確認とさせていただきます。
時刻は○時○分です。
最後に目を閉じゆっくりと頭を下げます。
診察の順番は、病院や指導医のやり方でちがっていても大丈夫です。



焦らずに落ち着いて行いましょう
ご家族へ伝えるべき言葉
死亡確認の際、死の3徴は確認できてもなんて声をかけていいかわからないですよね。
死亡宣告の言葉
よく使われるのは、この3つです。
- 死亡を確認しました
- ご永眠されました
- お亡くなりになりました
どれを使ってもOKです。
大事なのは、時刻と一緒にはっきり「死亡した」と伝えることです。
オブラートに包んだ言い方だとこちらが思っている以上に【亡くなった】ということが伝わりません。なのではっきりストレートに言った方がいいです。
確認のあとにかける言葉
宣告が終わった後も微妙な空気が流れてどう振る舞ったらいいのかわからない方も多いと思います。
無理に言葉をかける必要はないです。死亡宣告をして、しばらく無言の時間ができたらそのまま静かに退室するのもいいでしょう。
無言より何か一言添えてから去りたい場合はご家族が少し落ち着くのを待ってからねぎらいの言葉をかけましょう。
- 「長い間の看病、お疲れさまでした」
- 「最期までそばにいてくださって、心強かったと思います」
- 「主治医の〇〇先生には私から報告しておきます」
やってしまいがちなNGの振る舞い
慣れてくると夜中に起こされてついやってしまいがちな振る舞いがあります。
- 名乗らない
- スマホで時刻を確認する
- 廊下で話し声や足音を立てる
- 聴診器やペンライトを忘れて取りに戻る
- スマホのライトで瞳孔散大を確認する



どんなに眠くとも最低限のマナーは守りましょう
死亡診断書の書き方
死亡確認が終わったら次は死亡診断書です。
当直医が書くこともあるのでポイントだけ押さえておきましょう!
欄ごとの書き方
死亡診断書は上から順番に書いていけばOKです。
死亡診断書として出すので「死体検案書」のほうを二重線で消します。
ここは訂正ではないので署名はいりません。
ここに書くのは死亡確認をした時刻ではなく亡くなった時刻です。
はっきりわからなければ時刻を推定して、「(推定)」と書き添えます。
夜の12時は「午前0時」、昼の12時は「午後0時」です。



ご家族に伝えた時刻と違うことがあるから注意してね
大体、病院名と住所のスタンプがあります。
(ア)に直接の死因、(イ)(ウ)にその原因になった病気を順番に書きます。
- 終末期の「心不全」「呼吸不全」は書かない
- がんは部位まで書く(大腸癌→S状結腸癌)
- 「老衰」は、ほかに死因がないときだけ
- 略語は使わない(AMI→急性心筋梗塞)
- わからなければ「不詳」と書き空欄にしない
発病から死亡までの期間もわからなければ「不詳」と書きます。
死因に関係のない手術は書きません。(手術をしていなければ「1 無」に○をつけます。)
病気で亡くなったときは、「1 病死及び自然死」に○をつけます。
「診断(検案)」の「検案」を二重線で消し、診断した日と発行した日を書きます。
氏名は自分で署名します。印鑑を押すだけの記名押印は原則NGです。
よくある書きまちがい
書き終わったら、出す前に最後にチェックしましょう。
- 「死亡したとき」に確認した時刻を書いていないか?
- 終末期の「心不全」「呼吸不全」を死因に書いていないか?
- 略語で書いていないか?
- タイトルと「検案」の二重線を忘れていないか?
- 署名せずに印鑑だけ押していないか?
わからなければ聞いてOK
病棟のスタッフは死亡対応に慣れているので、書き方を教えてもらえます。
厚生労働省のマニュアルには記入例がたくさん載っているのでこちらを見ておくと安心です。
死亡確認のやり方まとめ
死亡確認のやり方・手順を紹介しました。
死亡確認ができるようになれば病棟当直も寝当直バイトも怖くありません。
死亡確認の手順をしっかり確認し、ぜひ日々の診療やバイトに活かしてください。
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